大学を途中から変えたっていい

~俺の道vol.9 大学三年生で編入で北大にきた人編~

0.企画趣旨


この企画では、恵迪寮(けいてきりょう)に住んでいる様々なバックグラウンドを持つ人々にインタビューをしています。

 世の中にはいろいろな選択肢が存在するということ、またそんな人が身近にいることを知ってもらうことで、中高生の進路についての判断の一助にしてほしいという思いからはじまりました。ぜひ参考にしてみてください!


1.今回のゲスト


今回のゲストは北海道大学法学部3年のTさんです。

Tさんは3年次編入という制度を使い、3年生から北海道大学に在籍している経歴の持ち主です。

Q.出身地を教えてください。また、大学に進学した理由を教えてください。

「千葉県出身です。元々薬剤師になりたいと考えていました。しかし、高校2年生の進路選択の際、法律を学びたいと強く思い、大学に進学しようと思いました。」

-法律に興味をもったきっかけってあるんですか?

「法律に興味を持ったきっかけは、ありきたりですが「リーガルハイ」というテレビドラマを見たことです。」

Q.小さいころはどんな子供でしたか?

「なんにでも興味をもつ好奇心旺盛な子供でした。」


Q.なぜ、編入という選択をしたのですか?

大学受験の際、法学部志望だったのですが、自分の志望する大学に行けず、社会学部のある大学に進学しました。社会学部でも法律に関する勉強はできましたが、私は冤罪に関わる問題について専門性を高めた勉強をしたいと思っていたため、編入することを志しました。再受験をするという選択肢もありましたが、いち早く社会に出ることが私の中で最優先であったため、編入学という選択肢を取りました。

-編入についての情報収集はどうやっていましたか?

「編入は、編入専門の予備校に通っていました!

やはり、編入試験は情報が少なく、自分で独学は厳しいと思い予備校に通うことを決意しました!」

-冤罪について勉強したいと思ったのはなぜですか?

「冤罪に興味を持ったきっかけは、私の地元近くで起きた布川事件という事件を知ったことがきっかけです。罪のない人間を、何十年も自分の人生を犠牲にさせてしまうこと、そして、冤罪事件を通して、被害者の性格を変えてしまうほどのものであることを知り、衝撃を受けました。」

Q.なぜ恵迪寮に住むという選択を?

「一人暮らしに憧れもありましたが、寮生活はなかなか経験できないと思ったため、住むことを決断しました。また、コロナ禍で人との交流の機会もなかなか作ることが難しいと思ったからです。」


Q.現在している活動、大学で勉強していることを教えてください

「現在、バーサークルのスタッフ、サッカー部のマネージャー、NPOカタリバの学生ボランティアの活動をしています。」


ーサークル活動に参加した動機や活動内容について、簡単に教えてほしいです

「バーサークルは、北大生が経営しているということを知り、学生が運営している点に惹かれました。活動内容としては、アルバイトとはまた違った形で、コロナの影響もあり、まだまだ初心者ですが、お酒を実際に作って提供をしたり、バーに実際に来て下さる方々とお話をしたりしています。

サッカー部のマネージャーは、努力する人の力になりたい、そしてサポートがしたいという思いから入部を決めました。活動内容は、練習のタイムマネジメントが主です。

NPOカタリバのボランティアは、昨年まで編入前の大学で行っていた活動でした。そこの支部が北海道にあることを知り、参加しようと思いました。活動内容としては、高校の総合の授業を使わせていただき、私達大学生と高校生数名がグループを組み、対話を通して高校生の本音を引き出すという授業を行っています。」

「大学では、冤罪の勉強をしています。なぜ冤罪事件は発生してしまうのか、その背景には何があるのか疑問に思ったため、冤罪を発生させない刑事手続きの仕組みを学んでいます。」

Q.将来の目標があれば、教えてください!

将来は、世のため、人のために働くことのできる国家公務員になりたいと考えています。中でも、警察庁に入庁し、警察官になりたいと考えています。実際に現場で働くことで、現状と課題を自分の目で見極め、冤罪を生み出さないような世の中を目指していきたいと考えています。」


2.まとめ

今回は編入で北海道大学、そして恵迪寮に来た北大生を紹介しました。

質問を通して、なにかTさんには芯のようなものがしっかりあるように感じ、かつコロナ禍でもできることを模索し、主体的に行動している点で、まさに学生の模範といえるような人だと思いました。


3.筆者の余談(国家総合職受けたら内定ゼロだった話)


今回のTさんは、将来は国家公務員として、警察官になりたいとおっしゃっていました。警察にはあまり詳しくありませんが、国家公務員ということで、国家公務員一般職試験か国家公務員総合職試験を受験して、警察庁に入庁するということだと思います。

そこで、今回は筆者が国家公務員総合職試験について書きます。

国家公務員総合職試験とはそもそも、霞が関にある中央省庁において働く、いわゆる「官僚」と呼ばれる人たちになるための試験です。通常は、教養択一試験及び専門択一試験が各40題(これが第一次試験)、二次試験として専門試験(憲法、行政法、民法等の論文式試験、計3科目)、政策論文試験、そして、人事院で行われる人物試験。これらをパスしてやっと、官庁訪問と呼ばれる各省庁の採用面接にたどり着くことができ、それを乗り越えやっとこさ官僚になることができます。

 筆者はこれらの筆記試験をパスし、厚生労働省等に訪問しましたが、どこからも内定をいただくことができませんでした。

 そもそも筆者は裁判所事務官という別の公務員が第一志望だったのですが、それでも官庁訪問で落とされると結構つらいものがありました。

 筆者の敗因として数えればきりがないですが、大きなものとして、学生時代にあまり主体的に行動してこなかったこと、官庁主催のワークショップなどに参加しただけで、官庁研究したつもりになったこと、が挙げられると思います。

 学生である期間は短いです。公務員志望ですら遅くとも3年生の夏には勉強や自己分析が始まります。民間志望者は採用活動自由化によりもっと就活の時期が早まると思いますので、これを見ている人たちも、コロナ禍において何ができるか、何をすべきかを見据えて、主体的に行動することが、早い段階から重要になると思います。

寺子屋恵迪(てらこやけいてき)'s Ownd

寺子屋恵迪は2022年3月をもって活動を終了しました。

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